CATEGORY ARCHIVE

神々の説話

神話、宗教文献、民間伝承に登場する神々と物語を紹介する。

このカテゴリの編集基準

信仰対象に配慮し、原典、後世の解釈、比較神話上の仮説を区別する。

公開記事

神々の説話

砂漠の水袋になった老女――シュメール神話『イナンナとビルル』に見る復讐と死者の祭祀

シュメール語文学『イナンナとビルル』は、牧神ドゥムジを失ったイナンナが老女ビルルを追い、報復ののち彼女と息子を砂漠の守護神へ変える物語です。断片的な本文を手がかりに、復讐譚と死者への供物をめぐる解釈を、確認できる事実と仮説に分けて読み解きます。

出典 4件
神々の説話

生まれた日に牛を盗み、亀から竪琴を作った神――『ヘルメス讃歌』が描く知恵と交換の物語

『ホメロス風讃歌 第4歌 ヘルメス讃歌』は、誕生したばかりのヘルメスがアポロンの牛を盗み、亀の甲羅から竪琴を作る物語を描く。そこにあるのは単純な盗難ではない。策略、発明、音楽、交渉を通じて、境界を越える神が自らの役割を獲得していく過程である。

出典 4件
神々の説話

荒ぶる神エッラは「疫病神」だったのか――『エッラ叙事詩』に描かれた戦争と秩序の崩壊

古代メソポタミアの神エッラは、疫病や死、戦争、飢饉と結びつけられてきました。しかし『エッラ叙事詩』が描くのは、単一の災厄というより、暴力が社会秩序を崩していく過程です。現存する粘土板と研究資料をもとに、エッラの神格、マルドゥクの不在、イシュムによる沈静化、そして「疫病神」という呼称の限界を整理します。

出典 4件
神々の説話

天を奪う神々の継承戦争――クマルビ神話と「ウルリクムミの歌」を原典断片から読む

古代アナトリアの粘土板に記されたクマルビ神話群。アヌ、クマルビ、嵐の神テシュブへと移る天上の王権と、クマルビが生み出した石の怪物ウルリクムミの物語を、確認できる事実、比較神話上の仮説、反証に分けて読み解きます。

出典 3件
神々の説話

魚と正義を司る女神ナンシェ――シュメール神話に描かれた「弱者の守護者」

シュメールの女神ナンシェは、魚や漁業、水の豊かさと結び付くだけでなく、孤児や寡婦、債務奴隷、難民に配慮し、善悪を見分ける存在として詩文に描かれます。ただし、彼女を現代的な意味での「社会正義の女神」と呼ぶには、慎重な区別が必要です。

出典 5件